八ヶ岳挽歌

「北八ツ彷徨」以来久々に見つけた山口耀久(やまぐちあきひさ)の本「八ヶ岳挽歌」
こりゃイイネ♪ 面白く、しかししみじみと読める。
「南八ツ」の記述が多く、私もよく知っている個所が随所に出てくる。棒道まで登場する。
八ヶ岳に点在する山小屋の由来やらオヤジ達の名前は、フムフムと興味深い。開発が進んだ北八ヶ岳を大非難している。ピラタスロープウエイなども一刀両断していて痛快。「おとぎり平」やら「狭霧苑地」などの思わせぶりな命名にも舌鋒鋭く言及。「北八ツ彷徨」を読んだ時には感じられなかった彼の登山の「先鋭的」な姿勢も妙に面白かった。そして自身の案外アンモラルなような言動もあえて記述してあって愉快。
八ヶ岳を骨の髄から好きでたまらないという感覚が伝わってくるが、開発の進んだ八ヶ岳は彼にとってはもう死んだも同然なのかもしれない。
「挽歌」とは「哀悼の歌」という意味だから・・・。

日本が土建国家になる前の時代に山に登った人だから、彼は幸せだったというべきだろう。私達は「便利」という両刃の剣を危うく使いながら、私たちなりの幸せな「八ヶ岳」を遊んでいる。

今の時代の「八ヶ岳彷徨」を誰かが著すとすれば一体どのような内容になるのか、読んでみたい。
私がもう少し「山男」であったなら、私が書いていたかもしれない・・・。
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