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親を継ぐのではなく。

先日ある木工房を久しぶりに訪問したら展示物がまるで変わっていて驚いた。良く見ると私が知っている懐かしい展示物もあった。が、それらを圧倒して大きくておかしくてヘンで奇妙な物体が室内せましと展示されていて、実に新鮮だった。ご主人の作風が変わったにしてはちょっと違うので「どうしたんですか?」と尋ねたら嬉しそうに「息子が始めてね」と喋り始めた。
久しぶりに訪問して戸惑っている私に、ご主人は仕事の手をやすめて、息子さんの作品を一つ一つ解説しながら案内してくれた。
息子さんは小さい頃から「絶対お父さんの仕事はしない」と言って育ち、親もそのつもりで育て、全く畑違いの大学に行かせた。が、ある日突然大学をやめて帰ってきた。何を思ったかそれから一人黙々と木工製作をはじめ、あれよというまにフシギなオブジェを創り上げた。彼の作品の特徴は「動く作品」だそうでなるほど、いくつもある作品のすべてが奇妙な動きをする。その独創的で突飛なアイデアは20歳の若者の頭だからこそ出てくるのか、彼に備わった天性なのか。
オヤジから何も教わらず、大学も美術や造形とはまるで無関係なところに進み、しかしいきなり帰ってきて作り始めた作品の中には、既に東京都のナントカ賞(聞き漏らした)を獲得したものもあり、将来が楽しみな芸術家にはやくもなりつつある、という人生・・・。
う~むむ、フシギなこともあるものだ。才能はいきなり花が開くのか。ご主人も普通の家具などを作らない変った作風だったが、息子の変りようといったら、なかなか尋常ではない。作品は現代アートというのだろうか。一見の価値有る作品群だと私は思った。ので、ここに紹介いたします。小淵沢「小渕の森」にある「木彫工芸館」。ご主人は大原さんといい、息子さんは竜幸さんという。作品の好き嫌いは人によって様々だろうが、私は竜幸さんの人生ごと気に入ってしまった。HPを紹介するが、その大きさや奇妙さはHPでは伝わらない。是非じかに作品を見ることをお薦めします。
親子で同じ道を歩くことは傍から見ていて羨ましい。「木彫工芸家」という親の職業を継ぐことは出来ても親の才能を継ぐことは出来ない。だからこそ親は息子に同じ道を強制しなかったのだろうが、回り道して親と同じ道を歩き始めた息子に同じ作家としてなんとか手を貸そうとする親。話を聞きながら、とても温かいものを感じたのだった。
息子さんにとっては、自分で切り拓いた道がたまたま親と同じ道だったということなのだろう。だから素直に親のアドバイスも聞いているのに違いない。
昨今の親子関係、そして自分自身の親子関係など振り返るにつけ、いろいろ考えさせられた時間だった。
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コメント

非公開コメント

おもしろい!

いいですねぇ。
今度行ってみます。

ん、面白いかも。

自然の中で合う合わないは別として、「Art」と言う視点で非常に興味ありますね~。面白そうなので一度のぞいて見ます~。

くまぱぱさん、toshiさん

書き込みありがとうございます
実物を見るともっと面白さが伝わるかと思いますので、是非足を運んでみてください。