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山小屋のバイト

八ヶ岳の某山小屋でバイトをしていたお嬢さんが仕事を辞めることになり山から下りた。で、我家に泊まりにきた。彼女は我家の常連さんでもあるが、常にどこかを放浪をしていてなかなか連絡が取れない。山小屋で働くまでは2年間ほど北海道で働いていたとか。時々我家に泊まりに来ては「今度は何処何処に行くことになると思います」と報告の様なことを告げて本当にどこかへ行ってしまい、忘れた頃ひょこっと我家に顔を出す。フーテンの寅さんのようでもある。

寅さんの帰るところは団子屋「とらや」だが彼女の帰る所は「八ヶ岳」なのだ。
彼女に「なんであちこち放浪してるの?」と不躾な質問をしてみたら「どうも神様に動かされているような気がするんです」と如何にも私が喜びそうなことを言った。「神様の声は聞こえないんですけどね」「行く所行く所に必ず龍がいるんです」と、これまた「不思議発言」で私は喜んだ♪
「龍脈」というものがあり、ここに大地の気が流れているが、何かの拍子に流れが滞ることがある。「私が行くと、その滞りがとれて、龍脈が活発になるらしいのです」「と同時に私自身にも気が注入されて元気になります」「どうやら私は龍脈を活性化させるためにあちこち行かされているようです」「龍脈と龍脈を繋げるラインを太くするようなこともしているらしいのです」とおっしゃる。「そういう生活が大好きです」とニコニコしている。う~む、ここにもまた「大地を浄化して歩いている」ヒトが居た・・・。
八ヶ岳も一つの龍脈なのでさぞかしそこの山小屋で働くことは楽しかっただろうと思いきや「それがですね~、なんで私がそこで働くようになったのかいまだによくワカラナイのです」と意外なことをおっしゃる。「竜は水が大好きですが湿気は大嫌いです。私も湿気はキライです。その山小屋は何故かものすごい湿気があるんですよ、地形的なものなんでしょうかねえ。とにかく気持ち悪いくらい湿気が多くて。で、ここは私の居るべき所じゃないな、と感じて今回辞めさせてもらったんです」
その山小屋は登山客が立ち寄ることは多いが、宿泊する客は少ないという立地にあり、普段は彼女を含めて女性2人で営業しているそうだ(すごいね、誰もお客さんのいない山小屋の夜を女性2人で過ごすなんて怖くないんだろうか)。彼女より傑作なのは相棒の女性だ。相棒は大学を卒業して、内定していた企業を断り山小屋に働きに来たという。「何でそうしたの?」と聞くと「自分でも分からない」というのだそうだ。小さい頃山に登った記憶も無い、特に山が好きだということもないのだそうだ。宿泊客に「なんで山小屋に来たの?」と年中聞かれるのが面倒、本当のことを言っても伝わらないので「自然が好きで・・・」というようなことをムニャムニャ言って納得してもらうのだそうだ。本人は別に「自然が好き」な訳でもない。
ふ~ん、不思議な動機(ともいえぬ動機で)で働いているんだなあ・・・・。山小屋というのは「山に対する思い入れの強い方々」が働くのだとばかり思い込んでいたがどうもそうではないらしい。
山小屋で働けば当然女性といえどボッカ仕事がある。彼女の様な「山やでない女性」だろうと最低25kgくらいのボッカをやらされる。ところがそれは彼女にとって「なんでもない」らしい。へ~・・・。

とりとめのない話で夜は更けていった。

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