雷様の正体は・・・。
昔々、八ヶ岳に縄文人が住んでいたころ、天女山は近在の村々の長が集まって祈りを捧げる場でありました。縄文時代の長というのはすなわち、アイヌの酋長ということです。当時は女が酋長を務めていました。シャーマン的な役割が主な仕事だったということです。
ある日アイヌの酋長が8名、天女山に集まってお祈りをしていたところ、突如現われた敵(今で言うところの弥生人)に殺戮されてしまいました。以後アイヌ人達は追われて北上を続け、現在に至っているわけです。
さて、天女山にまつわるそんなことはどの歴史や伝承にもなく、当然誰もしらず、すっかり忘れ去られて、天女山を含む一帯つまり八ヶ岳南麓は、一見平和な観光地になっております。しかし実体は、天女山にあったストーンサークルは壊され、山頂にまで駐車場が作られ、天女山から三味線滝へ続く無意味な遊歩道まで作られ、そしてあたりの森は切倒されて牧場とされ、アイヌの文化史を偲ぶよすがもない「荒れた自然」になってしまっているのだそうです。
アシリ・レラさんがお祈りを捧げたところ、その8人の霊が雷と共に現われ、そのことを必死で訴えていたそうです。アシリ・レラさんは誕生の時に家に雷が落ち、その時に落ちてきた龍となって誕生したというエピソードを持ち、相当強い霊気を持っている方ですが、8人の酋長のなかにアシリ・レラさんと同程度の強さを持つ竜神がいて、お互いに訴える力、鎮める力が拮抗して激しい雷鳴となったようです。
アイヌの霊はアシリ・レラさんという理解者を通じて、私達になにを訴えているかというと、「私達アイヌの存在を忘れてくれるな、私達が大事にしてきたものを忘れてくれるな」ということだそうです。要するに森や大地と愛情を持って付き合い、自然からの恵みに感謝し、心からこの地を愛して暮らす。そのことをし続けてくれればアイヌの霊たちは喜ぶ、それだけです。難しいことはありません。しかし現在はどうでしょうか、森は荒れ放題、荒れるばかりでなく人為的に切り開かれ、遊歩道や牧場になっています。伐り過ぎたことを祖霊は怒っています。その上、感謝の心さえない観光客たちに占領されています。もともとこの地はどういう地であったか、私達はこの地にどういう思いを持ち、どういう態度で接しなければならないか、もういちどよく考えて欲しい。難しいことは何もありません、心から愛して感謝して楽しく暮らす、そじて時々祈る。大地よ、祖霊よ、ありがとう。
八龍祭とは何か、お分かりになりましたか? 八ヶ岳に住む龍すなわち天女山に集うアイヌの酋長達への鎮魂の祭りなのです。それがすむまで龍すなわち雷様はわたし達に警鐘を鳴らし続けることでしょう。
アシリ・レラさんが見たものはもっと深いものがあったのですが、それを書くことを主催者のたかさんから禁じられていますので書きません。ここまでの文章は、たかさん、大筋で間違いないでしょうか?もしたかさんがこれをお読みでしたら何かコメントください。
コメント
びっくり。
私はランディさんの本でアシリ・レラさんを知りました。
ひと目お会いしたかったです・・。
2008-08-09 21:30 ポッポ URL 編集
もっと早い時期にイベントのお知らせをしておけばよかったですね、すみません。
でもきっとまた会える予感がします。
2008-08-11 15:45 ペアハット URL 編集