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地方議会のこと

本を読んだシリーズ その1
山梨学院大学の江藤教授といえば、山梨県内では分かりやすく政治や行政の仕組みを説いてよくメディアにも登場するのでおなじみの方も多いでしょう。最近たまたま読んだ本に彼の書いたものがありました。「地方議会に与党と野党はあるのか」という題で6ページのミニ論文です。
「選挙後に各新聞が一斉に当選議員を与党か野党かに振り分ける報道をしている。地方自治の原理を知らない記者が記事や論説を書く。掲載は結構だが、住民も議員もその気になってしまう」と書かれてあって最初から目からウロコだった。
現実はともかく、理想論としては議会には与党も野党もないハズである、というのが江藤教授の理論だ。与党も野党も無用なので本来会派も無用である。もし会派が必要であるならどのような役割を発揮すればいいのかを真剣に考えて見ましょう、と訴え、
・住民に開かれ住民参加を促進し(閉鎖的ではなく)
・首長とも切磋琢磨し(与野党関係は存在せず、監視の役割だけでなく)
・議会の存在意義である合議(言いっぱなしではなく)を重視する議会
これを協働型議会と呼んで、国会とは異なる地方議会のあり方を提唱している。
実際にはそうなっていないが、原理として議会は議員中心の運営である。
皆で討議した上で執行機関と対峙する。
執行機関に対するもう一つのパワーセンターとして議事機関(議会)が登場するためには討議こそが重視されなければならない。最初から首長を守る与党だと豪語する議員がいるとすれば、議会の存在意義が理解できないことを明言していることである。「首長の政策を実現する、というのであれば職員になればいいのに、と私の妻は茶化していた」と江藤さんは書いている。
同感だ。たった6ページのミニ論文ながらなかなか面白い。全部書くわけにはいかないが、会派についての問題点は下記の如し。
・会派は選挙時に何も語られないにも関わらず、議会が開催されれば登場する不思議な存在である。議員選挙では政党選挙は行われておらず、当選者がどの会派に入るかは選挙前に分からないことが多い。政策形成上だけでなく、選挙時においてきわめて不透明な存在となっている。
これも同感。
巻末に「北海道栗山町の議会基本条例」を紹介している。
北杜市でもかつて有意の議員による栗山町議会視察があったやに聞いているが、全員に行って欲しいですね。
というわけで、久しぶりにカタイ本を読んだらとても面白かった。「地域から未来が見える」って本だが、あれ、これ非売品だ? すみません本屋に売ってません。
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