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やっぱり加齢(^_^.)

「結論から申し上げますと」と女医さんが言った。「私は余計なことは一切申し上げません」という風情を漂わせるその女医さんは「病気ではありません」と手短に発して私の眼科診療を終わらせようとした。病気ではないなら例えば「ご安心ください」とか「よかったですね」くらいはその言葉の前につけてもよさそうだが、その女医さんははやく次の患者と向き合いたいのか「問題ありませんので早くお帰りください」という姿勢を崩さなかった。おそるおそる「加齢ですか?」と聴くとニヤリと笑って小さく頷いた。なるほどね「加齢」のせいなら「ご安心ください」も「よかったですね」も加えられないのは確かだ。さらに食い下がって「なおらないのでしょうか」と尋ねると「ハイ、これがそうです」といってPCの画面にまだ写っている私の網膜のキズ(?)を見せ「手術する必要はありません」と突き放された。繋がせない会話の仕方を熟知しているような物言いだが、簡潔で意が伝わり、なかなか好ましい。持って廻った言い方を時にはしなければならない重篤な病気ならともかく、飛蚊症を見る眼科医としては100点の言い方だろうなと妙に納得して部屋を出た。

ひさびさに病院の待合室で数時間待たされるという経験をしたが、いや~ヘンな空間ですね。ほとんど老人だから看護師さんの声が聞こえない、何度も何度も呼び出されている。ふらふらどこかへ遊びに行ってしまう老人も多く、看護師さんはあちこち飛び回って捕獲しに行かねばならない。名前を呼ばれても老人達はすぐに行動が取れない。それでもよろよろと診察室に入ろうと歩を進める老人には「がんばれ」と応援したくなるが、呼ばれたのを知っていてまだ隣のヒトとしゃべくりをやめないのがいる。ゆっくり立ち上がってまだしゃべくり、診察室のドアに手をかけながらまだ振り返ってしゃべっている。こういうのは「早く行け」と蹴飛ばしたくなるが、ジッとこらえて「明日はわが身」と言い聞かせる。
多分こういうことになるなあと思って持っていった本が今日は役に立った。小さな子供をつれて来た無神経そうなお母さんが案の定子供が待合室で鬼ごっこをはじめたのを放置している。私の所に来たら怒鳴ってやるか足でも引っ掛けてやろうかとたくらんでいたら、丁度読んでいた章が「怒ったときの息には毒素がいっぱい」という個所だった。液体空気というものがあるんだそうだが、そこに長時間怒っていた人に息を吹き込んでもらうと栗色の沈殿物ができる。この成分がなんと80人の人を殺せる猛毒なのだという。また、俗説では水槽に怒った息を吹き込むと金魚が30秒で死んでしまうとか(^_^.)。その毒は体内に蓄積されるから怒ってばかりいるヒトは自分で自分を殺すことになる、というのがその章の趣旨なのであります・・・。ちょうどそこを読んでいたので、私はその親子を怒鳴らないで済んだ。危うく人と自分を殺すところだった。

人生修行にたまにはいいかもね、と感じた3時間。決してムダではありません。
サ、仕事しよっと。
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