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「ホタルの光」と「カエルの合唱」

本日の「ホタル観賞散歩」でなかなか不思議なことがありました。
何度も書いているように、当館周辺のホタルは絶滅寸前で、30分見学して10匹も見つけられれば「よく出た晩」と感謝すべき状況なのですが、今晩はまさにそういう日でした。10匹「も」出てくれたのです。お客様とホタルを探し探し歩いて1枚の田圃の前まで来たとき、1匹のホタルと遭遇。みなで「お~光った光った」と歓声をあげたとたん、田圃のカエルが「ガァガァ」と鳴き始めたのです。そのホタルはすぐどこかへ消えていってしまって、あたりはまたシーンとなったのですが、、やがてまたどこからともなくホタルが出現。「あ、ホタルだ」と皆口々に言い出すと、また、カエルがグワァグワァと鳴き始めました。その後もそんなことが何度も重なったのです。
カエルの習性をご存知の方なら「カエルは人の声や気配に敏感で、すぐ鳴き止む」ことをご存知でしょう。今晩は逆に、我々の「ホタルだぁ」とはしゃぐ声に反応してすぐに鳴き始めるのです。これはホタル観賞暦10年の私にとって初めての不思議なことでした。なので、今晩のカエルたちは、私たちの声に反応したのではなく、ホタルの光に反応して鳴いた(つまり、彼らもホタルの光を見て喜んで騒いだ)のに違いないと皆で言い合ったのでした。
カエルもホタルの光るのを見て喜ぶくらいホタルは希少生物になってしまったのだということで衆議一決。「ホタルだぁ」「ゲロゲロ」「光ったぁ」「ケロケロ」と楽しくも不思議な偶然が10回ほど続きました。カエルは元気だなぁ・・・。もっとも、そのカエルだっていつまで田圃の王者でいられるか分かりません。近頃めっきり少なくなりました。今晩の「カエルの合唱」と「ホタルの光」の共演は「田圃からカエルとホタルが消える日も近い」ということを暗示した一幕だったのかもしれません。
帰り道、1匹のホタルが我々を道案内するように前へ前へと低く飛んでいきました。これはホタル鑑賞会ではよくあることで、大変楽しいひと時なのですが、今晩に限っては私はなんとなく不思議で、つい子供に「ついていくと、何処につれられて行くかわからないよ」と、ちょっとおどろおどろしいことを言ってしまいました。
少し前の読売新聞にこんなことが書いてあったのを思い出したからです。
「ほ、ほ、ほたるこい、あっちの水はにがいぞ、こっちの水はあまいぞ」とうたわれるホタルは魂の象徴で、あの世からこの世へ帰ってこい、と歌っているのである・・・。
なんてね、書くのですよ、天下の大新聞が。うれしいじゃアリマセンカ、わが意を得たりです。今晩のホタルの水先案内は、この世からあの世へ行こうとする逆ホタルだと私はとっさに思い、子供に「ついていくんじゃないよ」と言ったのでした。
と、いう
たわいのない30分間でしたが
人工衛星もみえたし アークトゥールスもオレンジに輝いて美しかったし、良い夏の宵でした。
ホタルよ今夜もありがとう。
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